2026年4月27日、気候変動問題に取り組むNGOのネットワーク団体であるClimate Action Network Japan(CAN-Japan)は、2025年7月に国際司法裁判所(ICJ)が発出した「気候変動に関する国家の義務」に関する勧告的意見をめぐって、今般提出が予定されている国連総会決議案に対し、日本政府の支持を求める要請書を提出しました。
外務大臣 茂木敏充 様
国際連合日本政府常駐代表 山﨑和之 様
2026年4月27日
Climate Action Network Japan(CAN-Japan)
共同代表 松原弘直、吉田明子
気候変動に関する国家の義務についての国際司法裁判所(ICJ)勧告的意見の
国連総会決議への支持を求める要請書
世界130カ国以上・1900団体以上の環境NGOのネットワークであるClimate Action Networkの一員であり、日本で気候変動問題に取り組むNGO19団体で構成されるClimate Action Network Japan(CANJapan)は、2025 年 7 月に国際司法裁判所(ICJ)が発出した「気候変動に関する国家の義務」に関する勧告的意見をめぐって、今般提出が予定されている国連総会決議案に対し、日本政府が支持することをお願い申し上げます。
決議案をめぐる交渉が最終段階を迎えるにあたり、建設的に協議に参加し、最終決議案を支持していただくよう強く求めます。決議案は全員一致で発出された歴史的な勧告的意見を歓迎するもので、勧告的意見が明瞭にした国家の法的義務を、国際協力、実践的な行動、気候正義の実現につなげていくことが期待されます。
日本出身の岩澤雄司氏が裁判所長を務めるICJによる勧告的意見の発出から9か月が経過し、国際社会はこれまでとは異なる状況にあります。気候変動に関する国際法上の義務がここまで明確に示されたのは前例のないことであり、協力、デューデリジェンス(相当の注意)、誠実な行動が明確に重視されるようになりました。気候変動対策は政治的判断のみによって左右されるものであってはならず、現在及び将来世代に対する揺るがない法的責任であると認識されるべきものです。日本においても気候変動の深刻な影響が及んでいることはいうまでもありません。気候変動対策の遅れや現状維持的な政策は、現在および将来世代の未来を損なうことになります。
2023 年 3 月の国連総会で、日本政府は気候変動に関する国家の義務について ICJ への勧告的意見を求める動議を支持し、共同提案国になりました。これを受けて発出された ICJ の勧告的意見は、すべての国が受け入れる機会と義務があります。このたびの決議は、勧告的意見を象徴的なものに留めることなく、多国間協力を実質的に推し進めていくために重要なものです。国連総会はこれまでも調整、透明性、実施の道筋を建設的に検討することで勧告的意見に対応する場を設けてきました。国際法と多国間主義が最も必要とされるこの重要な局面において、国連総会決議案の採択という確かな成果を上げることが期待されます。ICJによって気候変動に関する国の国際法上の義務が明確にされた今、各国が協力してこれを実行する意思を示すことが求められています。決議案への支持は、多国間主義を強化し、気候ガバナンスにおける我が国の真剣な姿勢を世界に示すことにもつながります。
日本政府におかれましては、この重要な局面において協議に積極的かつ建設的に参加し、決議案の共同提案国となり、総会で賛成票を投じることを強くお願いいたします。
本件ご連絡先
Climate Action Network Japan(CAN-Japan)事務局
〒604-8124 京都市中京区帯屋町574番地 高倉ビル305号
(気候ネットワーク京都事務所内)
TEL:075-254-1011
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