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日本の約束草案の検討開始とEUの政策パッケージ決定に際して

日本は意欲的な削減目標案の早期決定を

2014年10月24日
認定NPO法人 気候ネットワーク
代表 浅岡美恵

 本日24日、EU(欧州連合)は首脳会議にて温室効果ガスの排出量を2030年までに1990年のレベルから少なくとも40%削減する目標に合意した。また、再生可能エネルギーと省エネルギーに関してもそれぞれ27%削減の目標を決定した。この目標は、気温上昇を2℃未満に抑えるためにEUに求められる削減量に比べれば不十分であり、今後、交渉において目標の引き上げが求められるだろう。しかし、EUが、国際的に求められているスケジュールを踏まえ、早期に目標案の検討を始め、決定したことは、気候変動交渉に前向きに貢献する姿勢として評価できる。

EUが2030年目標案に合意した今日、日本はようやく次期枠組みに向けた国別目標案(約束草案)の議論を開始した(※)。検討の場を設けたこと自体は前進といえるが、国際社会からの遅れは極めて深刻である。今日からは、国際的に要請されている2015年3月までに、速やかに、しかし十分な議論を重ねなければならない。現在ボンで行われている交渉会議では、期限までに目標案を提出することの重要性が多くの国から強調されている。アメリカは2015年末のパリ会議での時間は限られるとして、2015年6月の交渉会議から各国目標案を比較評価するべきだと意見している。条約事務局が各国目標を比較可能なように取りまとめる時間を確保するためには、やはり3月の期限を守らなければ、国際交渉に悪影響を及ぼす。日本はこのスケジュールを十分踏まえる必要がある。

今後の国別目標案の検討に向けて、次の点を要請する。

  1. 省エネを飛躍的に進め、再生可能エネルギーを十分に活用し、原発や化石燃料からの脱却を図る社会を目指すこと。そしてそのビジョンのもとに政策措置を検討すること
  2. 交渉の前提とされている2℃の気温目標の達成を前提に、世界第5位の排出大国としての責任分担を踏まえ、2050年80%削減に着実に向かうよう、CAN-Japanが提案する「2030年までに1990年比で40~50%削減」の水準の目標を示し、来年3月までに遅滞なく提出すること
  3. 今後の検討プロセスは、市民が議論を尽くすことのできるよう、2015年3月の決定に至るまでの検討スケジュールと市民参加の機会について予め明らかにすること

 

※中央環境審議会地球環境部会2020年以降の地球温暖化対策検討小委員会・産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合

 


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【声明】日本の約束草案の検討開始とEUの政策パッケージ決定に際して 日本は意欲的な削減目標案の早期決定を(2014/10/24)

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