プレスリリース

2023年3月3日

国際環境NGO 350.org Japan

世界気候アクション0303:
G7広島サミットでの気候危機対策の野心的な合意を求めます

 

2023年3月3日は、子ども・若者による気候ムーブメント「Fridays For Future(未来のための金曜日)」が呼びかけている「世界気候アクションデー」です。私たち350.org Japanは、G7広島サミットにおける気候危機・エネルギー対策の野心的な合意を日本を含むG7各国政府に求めて、世界中の気候アクティビストと連帯し、東京の国会議事堂前でアクションを行いました。

東京の国会議事堂前にて、G7広島サミットに向けて「化石燃料から再エネ100%の世界へ」の転換を求めるアクション

Photo: Hanae Takahashi, 350.org Japan

 

 

2023年5月19〜21日、日本において、G7広島サミットが開催されます。世界の主要7カ国は、最新の科学的知見と深刻化する気候危機に向き合い、2022年のG7エルマウサミットよりも気候危機対策を大幅に強化する合意を実現させ、その歴史的排出責任に見合った行動を示す必要があります。とりわけ、議長国である日本は、石炭などの化石燃料中毒から脱却する意思を示す必要があります。

2022年、国土の3分の1が水没と伝えられたパキスタンの水害など、気候危機は深刻化しています。日本国内でも記録破りの猛暑や豪雨による被害があとを絶ちません。気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)では、気候災害に苦しむ途上国や世界の市民社会の声をうけて損失と被害に関するファンドの設立が合意されました。またロシアによるウクライナ侵攻は、人道的に許されないばかりか、大量の温室効果ガス排出を招き、化石燃料エネルギーに依存し続けることの脆弱性を浮き彫りにしました。

 

国際環境NGO 350.org Japanチームリーダー代行の伊与田昌慶は次のようにコメントしています。

日本の岸田文雄首相は、市民の声を反映させることなく、原発拡大や、水素・アンモニアの混焼などのグリーンウォッシュを多く含む『GX実現に向けた基本方針』を閣議決定し、推進しています。しかし、実現性が不確かで、化石燃料からの脱却を遅らせ、パリ協定の1.5℃未満の実現に貢献せず、しかも高コストで市民の経済的な負担を増大させる恐れの大きな革新的技術に依拠すべきではありません。すでに省エネルギーや再生可能エネルギーという、確立され、低コストで、より持続可能で民主的な解決策があります。日本を含むG7各国のリーダーは、気候危機のこれ以上の悪化を防ぐため、そして化石エネルギーに起因する紛争を防ぎ平和を守るため、省エネルギーと再生可能エネルギーにこそ、その資源を投入し、再エネ100%への公正な移行を速やかに実現させる必要があります」

 

【世界気候アクションデーとは】

気候危機の解決をめざす若者・学生グループである「Fridays For Future (以下、FFF)」とNGOをはじめとする賛同・協力団体は、世界各地で同日に気候危機に対して声 を上げる日のことを指します。FFFはスウェーデンの高校生だったグレタ・トゥーンベリさんが2018年に開始したムーブメントです。同日、日本でも、FFFと市民団体有志が気候マーチ等のアクションを一斉に実施しました。

FFF Nagoyaは三大メガバンクに対して脱化石燃料融資を求めるクションを、FFF Sendaiはエネルギー貧困と気候変動への対応を求めるライフライン無償化プロジェクトのデモ行進が行われる予定です。これらを含む本日のアクションについては、FFFの特設ウェブページよりご覧いただけます。

 

 

参考ページ:

【プレスリリース】G7広島サミットにおける気候危機・エネルギー対策の野心的な合意を求めます(2022年12月23日)

【声明】ウクライナ侵攻から1年:ウクライナの人々と連帯し、戦争の終結と気候正義を求めます(2023年2月24日)

 

問い合わせ先:

国際環境NGO 350.org Japan チームリーダー代行

伊与田昌慶(いよだまさよし)

Email: japan@350.org

 

国際環境NGO 350.org Japan 広報担当(Communication Consultant) 

髙橋英江(たかはしはなえ)

Email: japan@350.org