太陽光パネルリサイクル義務化を求める署名
経済産業大臣・環境大臣に41050筆(第一締め切り分)を提出

太陽光パネルリサイクル義務化を求め、41050筆(有効筆数)の署名を提出しました

 2026年1月22日、気候変動問題に取り組むNGOのネットワーク団体であるClimate Action Network Japan(CAN-Japan)は、太陽光パネルの大量廃棄を防ぐためにリサイクルを義務化し、経済的・効率的な体制を構築することを求め、市民からネット上で集めた41050筆の署名(環境大臣および経済産業大臣宛)を、環境省および経済産業省資源エネルギー庁に提出しました。

撮影:CAN Japan事務局 桃井貴子

これまでの経緯

 2024年度に環境省や経済産業省は、合同会議にて太陽光パネルのリサイクル義務化を目指し、2025年3月にとりまとめを行いました。このとりまとめでは、拡大生産者責任(EPR)の原則を踏まえ、リサイクル費用は製造者や輸入業者が負担するとされていました。

 しかし、2025年5月通常国会で法制化が進められる予定だったところ、パネルの埋め立て処分とリサイクルの費用差が現状大きいことや、関係法令と費用負担の考え方について相違があるという点から、内閣法制局が法案化に待ったをかけ、法制化を延期することが報じられました。

 次いで2025年夏以降には、リサイクルの義務化を実質断念する代わりに、発電施設や一般住宅などパネルの所有者に対してリサイクルを努力義務化し、うち大規模事業者に対しては報告を義務づけ情報開示する案が検討されていることが報じられました。

 現在この制度は、2026年通常国会にて提出予定であるとされています。

「努力義務化」「報告義務化」ではなくリサイクルの「全面義務化」が必要

 しかし、2030年代の大量廃棄に備えるためには、早期に効力を持った法制度が策定されることが必要です。全面義務化によって不適切な対応を減らし、より高度で安価なリサイクルシステムを構築することができるはずです。

 全国からも太陽光パネルのリサイクル義務化を進めるよう求める声が多数あがっているなか、Climate Action Network Japanでは2025年10月27日から署名募集を開始。2026年1月19日時点で41050筆の賛同が集まりました。これは、適切なリサイクル制度が作られず、将来的な太陽光パネルの大量廃棄を多くの市民が懸念していることを表しています。

 適切なリサイクル義務化制度を策定することが、市民の再生可能エネルギーへの懸念を和らげ、今後の適切な太陽光発電の増加に貢献し、脱炭素と経済性の両立にもつながることと考えています。そのためにも、関係省庁は、改めて定量的な検証をもってリサイクルの費用負担のあり方を検討するべきです。

 その上で、私たちは以下のことを求めます。

  • 太陽光パネルのリサイクル義務化を一刻も早く進めること
  • 太陽光パネルのリサイクルが一層進むよう、体制を整えること

▼以下、提出署名

【提出先】

  • 赤澤 亮正 経済産業大臣
  • 石原 宏高 環境大臣

【署名文】

太陽光パネルのリサイクル義務化を進めてください!

私たちの求めること 

  • 太陽光パネルのリサイクル義務化を一刻も早く進めること
  • 太陽光パネルのリサイクルが一層進むよう、体制を整えること

以下、署名よびかけ文


太陽光パネルの大量廃棄を避けるにはリサイクル義務化が必要

太陽光パネルが大量に破棄され、埋め立て処分される未来……。今なら声をあげて止めることができますが、このままいくと現実になってしまうかもしれません

私たちは環境問題に取り組む市民の集まりです。太陽光発電は気候危機をくいとめるために重要ですが、この間、政府が太陽光パネルのリサイクル義務化について断念するような発表をしたことに危機意識を持っています。

太陽光パネルは100%リサイクル可能です。太陽光パネルは2030年代前半に大量に捨てられる可能性があり、それまでにリサイクルを軌道にのせる必要があります。そのために、回収体制を整備し、リサイクル事業者の協力を確保するには、太陽光パネルのリサイクルを義務化するのが最も効果的な方法です。

予定されていた義務化がストップ?

こうした背景もあり、環境省と経産省は審議会で検討を進め、2025年の通常国会でリサイクル義務化の法制化を目指していました。

しかし2025年8月、いったん政府でまとまった方針でのリサイクル義務化を見直すとの発表がありました。内閣法制局が法案化に待ったをかけたと報道されています。理由は、自動車や家電などのリサイクル法では、使用者がリサイクル費用負担となっているところ今回の案では製造者負担となっていることや、太陽光パネルの埋め立て処分とリサイクル費用の差が現状では大きいことが挙げられています。

代替案として、「努力義務化」などが検討されていると報道されていますが、「努力義務」では効果があるのか、疑問です。

全面義務化されなければリサイクルは広がらず、リサイクル費用は高いままとなり、結果としてリサイクルされない悪循環が懸念されます。リサイクルが義務化され、確実にリサイクルが行われるようになることで、コストは安くなっていきます。

太陽光パネルの大量廃棄は、”起きるかもしれない”ではなく、”このままでは起きてしまう”事態です。

多くの市民の声が集まれば、「義務化」は進むはず

今、ここで多くの市民が声をあげれば、「やっぱり義務化」という方向に進むと思っています。

ぜひ、この署名に賛同してください。

私たちが求めること

  • 太陽光パネルのリサイクル義務化を一刻も早く進めること
  • 太陽光パネルのリサイクルが一層進むよう、体制を整えること

※ 経産省の「令和4年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業(再生可能エネルギー固定価格買取制度等における賦課金単価算定の精緻化に向けた分析等調査)」によれば、太陽光発電事業者のうち、FIT期間終了後に「事業継続する(リプレイスあり)」と「廃棄する」がそれぞれ全体の30%と7%と約4割に上る。さらに回答が明確でない「その他」の17%を踏まえると、事業終了時点で太陽光パネルを排出する現事業者は、現状の4割を大きく上回る可能性がある。https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2022FY/000382.pdf

参考

※「拡大生産者責任」
生産者が、自ら生産する製品について、生産・使用段階だけでなく、その生産した製品が使用され、廃棄された後においても、当該製品の適正な再資源化や処分について一定の責任を負うという考え方