米国のパリ協定離脱発表について

世界市民を犠牲にする暴挙であり、受け容れられない

~日本はパリ協定のもと、1.5℃未満のために対策強化を~

2017年6月2日

Climate Action Network Japan(CAN-Japan)

 

6月2日未明(日本時間)、米国のトランプ大統領は、気候変動対策の国際条約「パリ協定」から離脱する方針を発表した。現在世界第2位の大排出国であり、気候変動の歴史的排出責任が最も重い米国が、気候変動防止の多国間協力の成果であるパリ協定に背を向ける暴挙は受け容れられるものではなく、断固として批判する。米国政府には、パリ協定の離脱の方針をただちに撤回することを強く求める。日本政府には、米国政府がパリ協定離脱の方針を撤回するよう、ただちにあらゆる外交努力をとることを求める。

気候変動という人類の暮らしを脅かす国際社会においてもっとも深刻な課題であり、パリ協定は、世界でそれに立ち向かうための協定だ。米国の離脱表明は、世界の努力に向けた、米国のイニシアティブを喪失させるものである。すでに再生可能エネルギー産業が広がり、化石燃料産業以上の雇用増や近年の経済成長に寄与している米国の状況を鑑みれば、気候変動対策の放棄がかの国の経済的利益にそぐわないことも明白である。

先進国に限らず中国やインドなど、世界の国々は、すでにパリ協定を批准している。トランプ氏の大統領選挙の当選後もその締約国の数は増え続けており、現在、その数は148に達している。国際社会は、米国が抜けようとも、危険な気候変動を防ぐため、そして自国の利益を守るためにパリ協定の遵守に取り組む意思を示している。米国が離脱したとしても、脱炭素に向かう世界の流れを止めることはできない。

世界第5位の排出国である日本には、より責任ある対応が求められる。日本政府は、山本公一環境大臣が述べているように、今回の米国の判断にかかわらず、パリ協定の締約国としてその義務を果たし、気候変動対策の抜本強化に取り組むことが必要である。また、国連の気候変動対策への拠出金など、気候資金分野での日本の役割は一層重要となる。米国の決定を受け、日本政府は、他の国々とともに、パリ協定のもとでより大きな責任を果たす必要があることを肝に銘じなければならない。

以上

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CAN-Japanとは

CANは、世界で気候変動問題の解決のために活動する120ヶ国・1100団体以上からなるNGOのネットワークです。CAN-Japanは、CANの日本での集まりで、15団体からなり、国連気候変動交渉に参加し、国際的NGOネットワークと連携しながら政策提言や情報発信に取り組んでいます。 Website: http://www.can-japan.org